424「24時間戦えますか!」第三話

8.26.sun/2018

ここからが、第一話冒頭の「24時間戦えますか!」や「睡眠」の話にからんでくるわけで・・・。

奈良でのセールス実習終え、「これで配属先決定やな。営業はコリゴリやし、事務職なんか気楽でええよな・・・経理やったらわけわからんけど」などと夢見たのは若気の過ち・・・。

3名の残留研修生の我らに対しNo.2いわく、「明日より最後の研修を行う!和歌山A石油会社管理職養成研修会に諸君もO社研修生として参加する。場所は泉州犬鳴山。夕刻5時現地集合。ゆえに当社の幹部候補生たる3名は研修中、社長の質問等には率先して対応するように!」

はぁ〜そっかぁ、まだ研修終わっとらんかったんや・・・とガックリしつつも残った同期生たちとその夜居酒屋で呑みながら、「犬鳴山って温泉地やろ?大阪に一番近い温泉やから不倫旅行先ナンバーワンやねんって、うふふ。会社のエライさんら夕方集まるんやさかい、まずは宴会やな。ま、我らは接待係やろけどな・・・うふふ」と談笑しあっての翌日、あっさりその予想ははずれた・・・。

★研修当日

犬鳴山のとある施設(旅館ではなかった。お寺だった)に、50名ほどのA社年配男性が集結。我ら若手もそのA社幹部と共に大広間に正座させられていた。
そして壇上に登場したのは、日の丸ハチマキきりりと締めた丸坊主の我がO社社長。その隣には同じくハチマキ姿の、あの奈良セールス同行係長が竹刀携え直立不動の姿・・・われら研修生全員いまだ夕食摂ってもいず。

壇上社長いわく、(非情にも)「只今よりA社管理職養成研修会を開始する!終了後に食事とす。なお今後諸君は役職にかかわらず全員隊員と呼ばれる。そして我輩は隊長、横にいる者は参謀と呼ぶ。今回の研修には我が社の幹部候補生も隊員として参加しているが諸君らと同様の扱いとなる。ではこれからのスケジュール等について総リーダーより発表する。まずはその総リーダーを隊員の中から選出するが、我こそは総リーダーと思う者は手をあげよ!」

もちろん挙手したのは、前日言い含められていた我らO社研修生三人のみ。
そして社長、いや隊長「よし、S隊員別室へ!」・・・我輩のことやった。
こうして地獄の特訓への幕が切って落とされたのだった・・・。

「24時間戦えますか!」つづく

<戻る>